1 + 12
Python を使って,四則演算をしてみよう.
まずは,加算と減算から.
1 + 12
2 - 1.50.5
次に,乗算するときは * を使う.
3 * 412
除算は / を使う.
10 / 42.5
Python の演算子の優先順位は,数学で一般的に使われているものと同じである.例えば,2 + 3 * 4 はまず 3 * 4 が計算され,その後で 2 + 12 が計算される.
ソースコードを読みやすくするために,2 + (3 * 4) のように括弧を使うとよい.
冪乗は ** を使う.次の例では,\(2^3\) を計算している.
2 ** 38
\(8^{1/3}\) を計算するには,次のように書く.
8 ** (1/3)2.0
対数と冪乗の関係は次の通りである.
\[ a^x = b \iff x = \log_{a} b \]
対数を計算するには,math モジュールの log() 関数を使う.例えば,\(\log_{2} 8\) を計算するには,次のように書く.
import math
math.log(8, 2)3.0
対数における重要な性質を以下に示す.
| Properties |
|---|
| \(\log_{b} (xy) = \log_{b} x + \log_{b} y\) |
| \(\log_{b} \left(\dfrac{x}{y}\right) = \log_{b} x - \log_{b} y\) |
| \(\log_{b} (x^k) = k \log_{b} x\) |
| \(\log_{b} b = 1\) |
| \(\log_{b} 1 = 0\) |
また,\(b > 1\) のとき,\(x < y \iff \log_{b} x < \log_{b} y\) である.\(0 < b < 1\) のとき,\(x < y \iff \log_{b} x > \log_{b} y\) である.
余りを計算するには,% を使う.
10 % 31
数学において,変数を表すには \(x\) や \(y\) のようなアルファベットがよく使われる.
次のコードは,変数 x に \(10\) を代入し,x + 5 を計算している.
x = 10
x + 515
Python では,= は「等しい」という意味ではなく,「代入する」という意味で使われることに注意しよう.
計算した結果を変数 result に代入することもできる.次では,x + 5 の結果を result に代入し,result を print() 関数で表示している.
result = x + 5
print(result)15
入力を受け取るには,input() 関数を使う.次のコードは,ユーザから数値を入力してもらい,その数値を変数 x に代入し,x + 5 を計算している.
x = int(input("Please enter a number: "))
result = x + 5
print(result)「Please enter a number: 」は,ユーザに表示されるメッセージである. その後に数値を入力し,Enter キーを押すと,その数値が変数 x に代入される.
Python では,input() 関数は文字列を返すので,数値として使うには int() 関数で整数に変換する必要がある.
例えば,3.5 のような小数を入力したい場合は,float() 関数を使って浮動小数点数に変換する.
数学では,\(\alpha\) や \(\beta\) のようなギリシャ文字も変数としてよく使われる.Python では,alpha や beta を変数名として使う.
Example 3.1 \(\alpha = 3\),\(\beta = 4\) のとき,\(\alpha^2 + \beta^2\) の値を計算せよ.ただし,計算結果を変数 result に代入し,print() 関数で表示せよ.
alpha = 3
beta = 4
result = alpha ** 2 + beta ** 2
print(result)25
計算結果を print() 関数で表示すること.
Exercise 3.1 \(2^3 + 3^2 - 4 \times 5\) の値を計算せよ.
Exercise 3.2 \(x = 4\) のとき,\(x^2 + 2x + 1\) の値を計算せよ.
Exercise 3.3 input() 関数を使って,ユーザから \(x\) の値を入力してもらい,\(x^2 + 2x + 1\) の値を計算せよ.